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Talking w/ Graphic Artist BONYUKI
今回のPOPUPの開催に先立って、BONYUKI × Forget-me-notsの対談が実現。BONYUKIの知られざる一面と、彼女の描く愛らしいキャラクターたちに秘められた想いについて掘り下げていく。
fmn:どうぞよろしくお願いします!
BONYUKI:よろしくお願いします!
fmn:まず経歴からお伺いしたいのですが、アーティストとして活動されてどのくらい経ちますか?
BONYUKI:最初にインスタグラムに投稿したのが2018年なので、今年で6年目になります。
fmn:インスタグラムに投稿したというのは、お仕事として始めたというより、趣味から始まった、とういうことでしょうか?
BONYUKI:はい。自分が元々グラフィックデザイナーとして企業の中で働いてたんですが、何か自分の表現の場を持ちたいと思って、インスタにイラストを投稿し始めたのがきっかけです。
fmn:大学もご卒業なさっているそうですが、グラフィックを専攻されていたのでしょうか?
BONYUKI:大学は全然違う法学部で。そのころ、CDジャケットを見て、これがグラフィックデザインだっていうのを知って、ああ、こういうのって自分で作れるんだ!と思ってダブルスクールみたいな感じで1年間グラフィックの学校に行って、広告代理店に最初就職しました。
fmn:そうだったんですね、そのころのお仕事の経験が今のクライアントワークにも活かされているんですね。
fmn:BONYUKIさんのアートには色々なキャラクターたちが登場しますよね。そのキャラクターたちにはどんな思いが込められているのでしょうか?
BONYUKI:人物と動物と、あと子どもをモチーフに描くことが多いんですけど、人間以外のキャラクター、動物とか子どもは自分の心の中にいる自分自身の相棒みたいな感じで描いていて。 その人自身の感情とか思考とか、内面をキャラクター化してるっていう感じなので、その人とその仲間たちっていうか、その人自身みたいなイメージで描いてます。
BONYUKI:この男の子風の子はNEMUIっていうんですけど、とにかくいつも眠いっていうキャラクターです。
「怠けたい」とか「頑張らない」とかのネガティブな感情をキャラクター化して生まれました。子どものイメージです。もう一人の女の子風の子はOKORUっていうキャラクターで、この子はいつも怒っているんです。
fmn:この子たちを見ているとネガティブな感情も愛らしく思えてきます。キャラクターとは別に、目の表現の方法も特徴的だなと思うのですが、そこに込めた意味やこの表現になった背景を教えてください。
BONYUKI:イラストを始める時に、学生の時に描いていたイラストを思い出したんですけど、そのイラストがもう顔から目とか外に出ちゃったりとかして、バラバラの位置にあるような絵を描いてたんです。そのときの目の表現が面白いなと思ってそれを取ったんです。
インスピレーションは、The Shaggsっていう昔のガールズガレージロックバンドがいて、その音楽がすごい、ギターとドラムとベースがバラバラで、合ってないのがかっこいいとされてるバンドで、それを聴いて衝撃を受けて。そのバンドのジャケットのイラストを描いたようなイメージです。
fmn:これまでに制作されたアート作品の中で一番思い入れがあるものはどれでしょうか?
BONYUKI:今まで書いた中で一番大きい作品で、モナリザをモチーフにしたものがあるんですけど、自分的には一番気に入ってます。
fmn:それは規模が大きい作品だったから?
BONYUKI:それもあるんですけど、それこそ感情みたいなところをテーマにした作品になったので。
これは花の模様をどんどん重ねていって、一つの層になっている作品で。それが人の内面にぴったり合うなと思っていて。いろんな経験だったり感情だったりが重なって一人の人ができるみたいなイメージから作ったので、それを表現できた点が思い入れが深い理由です。
fmn:なるほど、このお花の柄はそういう意味が込められていたんですね!それを知るとより一層この作品の魅力が伝わってきます。
感情をアートに落とし込む時、プラスの感情から生まれるのか、落ち込んだ時とかマイナスのものをアートとして昇華しているのかどちらが多いですか?
BONYUKI:多分NEMUIやOKORUにも通ずるんですけど、結構ネガティブな感情をプラスに持っていくために描いてる感じはあります。基本的に伝えたいことがLOVE YOURSELFに近いと思うんですけど、内面をキャラクター化して愛そうみたいな感じで。
私の作品を見て、見た人が自分自身の経験とかを照らし合わせて共感したり、何か一緒に共存できたりするような絵を描きたいなと思っています。
BONYUKI:過去にはテディーベアをモチーフにしたことがあって、ティディーベアの心臓が飛び出してて、そこにLOVEって刻まれてる絵を描いたんです。
fmn:それはなぜテディベアをモチーフに?
BONYUKI:テディベアってこう、子どもたちに愛を与えるために作られた既製品じゃないですか。だから心臓にそのままLOVEって書いて刻まれてる、みたいな。何かちょっと皮肉じゃないですけど、全部既製品っていうのが面白いなと思って。
fmn:面白い視点ですね。相反するものをモチーフにしてることが多いですか?NEMUIやOKORUもそうですが、「眠い」とか「怒ってる」けど愛らしいキャラクターだったり、テディベアの着想もそうですよね。
BONYUKI:そうですね。確かにそうかもしれないですね。何かこう、中間を生きたいのかもしれないです。愛だけじゃないって言うか、バランス取りたいって感じかもしれない。
fmn:では最後に、NEMUIやOKORUも登場する今回のポップアップでの展示予定作品とコラボ商品についてご紹介お願いします。
BONYUKI:今回はNEMUIとOKORUにフォーカスした作品を作ってます。コラボ商品でもこのキャラクターとForget-me-notsさんのお花を絡めて描きました。
この子たちをアート作品にするのは今回が初めてなんですよ。だから、それも含めてちょっとお披露目っていう感じで楽しみです!
fmn:今回Forget-me-notsとのコラボレーションはTシャツとバンダナの展開を作らせて頂きました。
BONYUKI:かわいいですよね!バンダナもお花をモチーフにしました。ストイックに一つの柄をずっと繋げていくみたいな、そういうアート作品をちょっと作りたくて、全部繋がってる花のパターンを考えたんですよ。私は花が結構好きで。癒されるじゃないですか、部屋にあったりすると。だから花のモチーフをずっと使ってます。
fmn:ストイックなことを花でやりたいっていうのがBONYUKIさんらしいですね。
fmn:そして今回、ドローイングイベントもありますよね。ライブペイントだけでなく、来場者の方の写真の上にキャラクターペイントをするマッシュアップと、似顔絵のイベントまで。
BONYUKI:これが一番楽しみかも。
fmn:写真とイラストを重ねるっていうインスピレーションとかは生まれてきたんですか?
BONYUKI:それも仲間達感を出したいところから始まったんです。私から見たその人に感じる内面をキャラクター化して、その人と一緒に描いたら、その人の世界観が全部表現できるなって。
fmn:客観的に見えているものと、その人自身の内側から出てくるものを一緒に視覚化したいってことですね?
BONYUKI:そんな感じです。私が客観的に見たイメージで描くんですけど、今回のイベントの時もそんな感じでお客さんから受けた感覚、イメージを描こうと思ってます。描きながらいろんなお話させてもらって、感じた雰囲気で描いていきます。今までも似顔絵イベントはやったことがあるんですが、お客さんと話すのもまた一つ楽しみのうちというか、いろんな人がいるので、すごく面白いです。
fmn:では最後に来場者の方にメッセージをお願いします。
BONYUKI:今回はライブペインティングの他にドローイングイベントを4日間やるんですけど、カメラマンの人と組んでイベントをやらせてもらうっていうのは初の試みなので、この機会にぜひ来てください!
Bonyuki-LIVE PAINT
10.12 sat 13:00~17:00
Bonyuki-MASHUP
10.13 sun, 10.19 sat 13:00~18:30
Bonyuki-fied
10.14 mon, 10.20 sun 13:00~18:30
言語化できない感情やこころの風景をテーマにカオスな表情を描くアーティスト。人物の表情だけではなく、動物や植物などをキャラ化した作品を数々発表。その表現はペインティング作品に留まらず、日常使いのお皿や花器、マグカップなどの陶器をはじめステッカー、ポスター、カレンダーなどのオリジナルグッズを展開。その他、雑誌の挿絵、ショップロゴやPOPの販促ツールのデザイン、店頭でのライブペインティングなど活動の幅を広げている。<Bonyuki-fied>という似顔絵イベントはひとやペットをBONYUKIのアートで表現するイベントで回を重ねるごとに大好評。年々ファンが増え続け何度もリピートしてイベントに参加するひとが後を絶たない。
新進女性アーティストサポートプロジェクト<Hello, World!>は、日本在住の女性アーティストを対象に、代官山本店ポップアップスペースなどにて無料で個展開催の機会などを提供するサポートプロジェクト。アーティストの異なるキャリアステージに応じ、ポップアップスペースの提供のみではなく、コラボレーション企画やコンテンツ制作など多様な表現の機会を設けることで、未来で活躍する女性のエンパワーメントに取り組んでいきます。プロジェクトを通じて、女性アーティストたちが自身の持つ可能性を最大限に発揮することをサポートし、新しい機会と価値を必要としているアートファンへその機会を提供します。サポートご希望の方はお問い合わせください。